匁とは重さを表す尺貫法の単位の一つで、一匁(いちもんめ)は一貫(いっかん)の千分の一であり、一匁は3.75グラムに当たります。
匁(目廻し)の計算方法
タオルは習慣的に、100匁(375g)あたりの重さで取引されていました。これを匁廻しと言い、目廻し何百円と言う具合に取引されるのが通常でした。これはよほど大きなサイズのものでない限り、12枚(1ダース)当たりが前提とされます。
よって、例えば62gのタオルがあったとすると、以下のような計算により、200匁で織られたタオルということになります。
- 62g × 12(1ダース当りに直す)=744g(1ダースの重さ)
- 744 ÷ 3.75(1匁=3.75g)=198.4匁=およそ200匁のタオル
逆に200匁のタオルがあったとすると、以下のような計算となり、200匁タオルはおよそ62.5gくらいのタオルということになります。
- 200匁 × 3.75(1匁=3.75g)=750g(1ダースの重さ)
- 750g ÷ 12(1ダースは12枚)=62.5g
匁のとらえ方
最近では輸入物のタオルが市場の大半を占めるようになり、匁の単位そのものが意味をなさなくなっています。大手スーパーや通販のカタログを見てもg(グラム)表記が多いので、これも時代の流れなのかもしれません。これは感覚として、作るという労力ではなく完成された物が容易に手に入れられるようになった一つの形ではないかと感じています。簡単に言うと、より消費者側に立った一つの流れだといえるでしょう。
弊社のこのサイトでは、匁表記を多用しています。サイズ表記にも約という表示してあるように、織り物をg(グラム)単位で合わせていくのは容易ではなく、何より仕事単価的に合ってきません。一つの機(はた)で同じ製品目方のものばかり延々と織っていく場合は別ですが、最近のように多様性を求められる場合、やはりおおよその意味合いが妥当なものとなります。加工方法によっても少々のことは簡単に違ってきます。
匁というのは繊維に携わる者にとっては非常に扱いやすく、トラブルの軽減にも役立ってきているのではと思えます。このトラブルの軽減が結果的にお客さんとのトラブル軽減にもつながっているのだと思えます。
匁のタオルの厚みの関係性
匁はあくまで重さの単位です。従来は重さ=厚みに繋がっていましたが、タオルの加工の多様性から必ずしも重さ=厚みとはならないようになってきています。
またここで書き加えると、厚み=吸水性とも限ってきていません。
タオルの加工の多様性とは、主にそのタオルをどのような用途のタオルにしたいかに繋がっています。ふわふわと吸水性のみを追求したタオルを作りたいか、また後でプリントなどの加工を施してデザイン性豊かなタオルにしたいか、とにかく丈夫で長持ちするタオルにしたいかなど様々です。その中で織りの密度や染色・晒の工程なども変わってきます。
重さだけを重視すると、確かに厚みはあるけれど使いづらいタオルになったりしかねません。
弊社は手に持っていただいた時に、目的、費用に沿って最適な方向性を見つけるように努めています。いずれにしても事例サンプルなどで確認していただくのが良いかと思われます。
この記事を書いた人
- 奥京都である福知山市でタオル製造を行っているタオル工場で育つ。タオル製造をはじめてから3代目にあたる。
小さなタオル工場ならではの製品づくりに、日々奮闘しています。運営に携わりつつ、現場での作業も行っています。
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- お客さまの声2024年7月25日オリジナルタオルをありがとうございました!
- 2024年7月25日とても素敵(><)*。でカッコイイです
- お客さまの声2024年7月25日全てにおいて大満足です!
- お客さまの声2024年7月25日大変喜んでいただきました。